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マネー・マネジメントについて [トレード]

単純なやり方。
まず、上がるか下がるかの確率が2分の1だとして、連続して負ける回数はどのくらいなのか。
まあ、3回連続して負けるのはよくあることだろう。
3回連続して負けた後に、1回勝ち、その後にまた3回連続して負けたとすると、トータルでは5回連続して負けたのと同じ結果となる。
まあ、この辺は適当に、5回連続して負ける可能性があるとして考えよう。
資金を100万として、1回あたり5%の損失にまでなら、メンタルが耐えられるとすると。
5回連続の負けで、損失は最大で25万。
したがって、負けたあとの投資金額を減らさないようにするには、投資出来る金額の上限は75万となる。
利益が出たあとは同様に、資金の75%か前回の投資金額かの大きい方を次回に投資する。
1回あたり、3万までの損失にまでしかメンタルが耐えられないのであれば、投資できる上限は85万。
本来は、資金の何%を投資すれば最大のリターンが得られるかは、計算によって求めることが出来る。
しかし、実際には、そのときの損失の大きさにメンタルが耐えられなければ、絵に描いた餅になってしまう。
だから、まあ、この辺は自分でこのぐらいと思う金額でやってみるしかない。
それでだめなら、あとで修正する。

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マネーマネジメントの大原則は、負けた後に次回も同じだけの金額を投資できるようにする、というものである。
なぜなら、フルポジションで投資をすると、勝ったときの資産増加のスピードよりも、負けたときの資産減少のスピードのほうが早いからである。

例えば、100万の資金で投資を始めて20%の資産減少の後に、元の100万にまで戻すのに25%のパフォーマンスが必要になるというのを見ればわかりやすいだろう。
逆に、先に25%の資産増加の後に20%のマイナスでも同じことになる。
戦績はどちらも1勝1敗、5分の成績でありながら、結果はマイナスになってしまうのだ。

実際の投資においては、利食いは指値、損切りは成り行き(逆指値とは一定の価格になったときに執行される成り行き注文のこと。)なので、20%の利益を上げるためには手数料を計算に入れてそれよりも大きい、例えば21%の利益が必要になるし、損失を20%で抑えるためには手数料とスリッページを計算に入れてそれよりも小さい、例えば18%の損失に抑える必要がある。
しかし、たとえ話で細かく条件を設定することに意味はないので、ここではその他もろもろは計算に入れないことにして、フルポジションで1勝1敗がどうなるかを見てみると。
勝った場合は20%の増加、負けた場合は20%の減少とする。
負け→勝ちの場合は、100万→80万→96万、勝ち→負けの場合は、100万→120万→96万という同じ結果となり、どちらもマイナスとなる。
何気ない数字のように思えるかもしれないが、これだけの損失を出してしまったとしたら、その投資方法ではまず100%勝ち目は無い。

2回の投資で4万のマイナスということは、つまり4%のマイナスであり、1回当たり毎回2%ずつ損失を出し続けるということであり、しかも複利で損失は加速度的に増えていく。
よくデイ・トレーダーたちが言っている、複利で増やすというやり方の逆をやってしまっていることになるのだ。
利益を上げるために学ばなければならない正しいやり方のなかで、期待値は絶対にはずせない項目であるが、メソッドの期待値が十分なものであったとしても、マネー・マネジメントを間違えれば利益を上げることが出来ないことがわかるだろう。

メソッドの段階で期待値をクリアし、さらにマネー・マネジメントでも期待値をクリアして初めて、迷いもためらいも無く行動できるようになるのだ。
よいこのみんなは、マネー・マネジメントをしっかり学んで、勝てる勝負をミスミス逃すことのないようにしてもらいたいものだと思う。
自滅さえしなければ、自然に勝ちは転がり込んでくるのだから。

全額を投資してしまうと、損失を出してしまったときには、元へ戻るのに同じパフォーマンスでは追いつかない。
これが、マネー・マネジメントの基本的知識であり、知っているといないとでは大きく違ってくる。
例えば、100万円あって50%を損失を出すと、資金は50万円に減る。
次に、50万円を100万円に戻そうとすると、50万円の利益を上げる必要があるので、100%のパフォーマンスが必要になる。
戦績は1勝1敗であるにもかかわらず、25%もの損失となってしまっている。
これが、勝率がもっと低かったり、勝ったときの利食いが早かったりすると、加速度的に資金は減少していく。
だからこそ、負けないためにはマネー・マネジメントが必要になるのだ。
その基本的な考え方は、次回も同じ金額を投資出来るようにすること、さらに何回か連続して損失を出したとしても、同じ金額が投資できるようにすることである。
同じ金額を投資できるのであれば、同じパフォーマンスで元に戻ることが出来る。

次に考えることは、まず勝率。
そして、1回あたりの損失の大きさつまりは損切りの金額、さらにその損失の累積が最大でどのくらいになるのかである。
損失の最大累積がいくらかがわかれば、その金額を元金から引いた金額までしか投資してはいけないことがわかる。
そして、損失の最大累積がいくらになるのかを求めるのに、勝率と損切りの大きさがいくらになるのかが必要になるのである。

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②前回はフルポジションでの話をしたが、これはフルポジションでなくても同じことである。
投資金額の50%を投資するとした場合、前回と同じように計算してみると、勝ち→負けの場合。
50万→60万となるので、100万→110万(50万+60万)となる。次は負けなので
55万→44万となるので、110万→99万(55万+44万)となる。
これも前回と同様、まったく面白いことに1勝1敗のまったくの五分の成績でありながら、結果的にマイナスとなっている。

では続いて、負け→勝ちの場合。
50万→40万となるので、100万→90万(50万+40万)となる。次は勝ちなので
45万→54万となるので、90万→99万(45万+54万)となる。
こちらも同じことで、順番が違っても同じ成績となる。

今回は50%の場合であったが、これが20%であっても、10%であっても同じことである。
結果は常にマイナスとなる。
そして、回数を重ねるたびに、どんどん複利で負けが加速していく。
ただ、ここで面白いこのは、ポジションサイズが2分の1のなった場合に、同じように損失も2分の1になるのではなく、損失は4分の1になっている点である。
ポジションサイズを抑えるということが、いかに重要かがわかってもらえるだろう。
ポジションサイズを大きくすればするほど、負けが加速していくのだ。

こんなやり方では、勝てる勝負をみすみす落としてしまう。
いかにマネー・マネジメントが重要かが理解できるだろう。
何度も書いているとおり、正しいやり方を学ぶことが出来れば、負けなくなる。
負けることがなくなれば、時間の問題で少しづつ利益が増えるようになってくる。
あとはその少しの利益を、これまたマネー・マネジメントを使って、爆発的に増大させればいいだけのことだ。

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マネー・マネジメントについておさらい。

負けたあと、次に前回と同じだけの資金を投資する、というのが基本である。
そして、何回か連続で負ける可能性があるので、それでも同じ金額を投資できるように資金配分をするということである。
したがって、まだ一度も負けていない最初の段階で、投資できる金額があまり多くないということが理解できるだろう。
負けた後に資金を調整するのでは遅いのだ、負ける前に調整しておく必要があるのである。

負けても負けても、システムを運用し続ける限り、同じだけの金額を投資し続ける。
これこそが、勝つために必要な条件のひとつである。

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利益を上げるために必要なことは、メソッドだけに頼らずにマネー・マネジメントを使うということである。ラリー・ウイリアムズが言っているように、利益を生み出すのはマネー・マネジメントなのだ。
そして、どんなマネー・マネジメントを使うのかということは、個人個人のメンタルの違いによって決まる。

ラリー・ウイリアムズは、自身のセミナーの最後にラルフ・ビンスのマネー・マネジメントについて解説し、そのマネー・マネジメントをおぼえて帰ることが出来るのであれば、それ以外の内容はすべて忘れてもらっても構わない、とまで言っている。

ラルフ・ビンスのマネー・マネジメントは、言うならばF1マシンのようなものだ。
誰にでも使いこなせるわけではない。

大黒天さんブログよりメモ
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